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May 25, 2005

このとき

きのう気づかなかった
小さな雑草の花が咲いただけなのに
どうしてこんなに嬉しくなるのだろう

夜のうちにつくられた
もぐらの山の柔らかな感触が
どうして足の裏を心地よくするのだろう

堆肥の藁の下にカブトの幼虫をみつけたら
きみはきっと子供のような
声をあげるだろう

生の無数の死体の上に
どうしてこんなに清らかな緑が芽生えるのだろう
鮮やかな紅色の花になって咲き誇ることができるのだろう

やがて丘のうなじの上の
白い雲の上のあの青の深みに
ぼくは吸い寄せられていくだろう

春、このとき
ぼくは自分を開けっ放しにして
満ちてくるものを受けとるだけだ

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