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March 29, 2008

不垢不浄論序


あらかみさんぞう


お前ね 汚れたことのない人に清らかさなんてわかるわけないだろ
間違えることのできない人にクリエイティブなんてとても無理だろ
失敗したことのない人に再チャレンジなんていわれたくないだろう
あのね あいつを厭らしい厭らしいというのは、おまえが厭らしい
何よりの証拠だろ おまえが厭らしくなければ厭らしさを気にする
こともないんだからね あいつを異常だというか それならお前も
異常なんだなやっぱり 何 オレは人を騙すようなことはしない?
スカートの中を覗いたりしない?無力な子供を虐めたりしない?人
になんにも話させないでひとりで会議を仕切ってしまうようなこと
は絶対しない?そんなのは 強盗が詐欺師に腹を立ててるようなも
のじゃないかバッカだな え そういうお前こそバッカじゃないか
だって?目くそ鼻くそだって?ワッハッハッハッハッハ是諸法空相
不生不滅不垢不浄不増不減是故空中無色無受想行識無眼耳鼻舌身意

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March 19, 2008

花ざかりじゃないの

あらかみさんぞう

いいかげんにして
天候の挨拶なんてやめて
昨日の反省会なんてどうでもいい
それより歌って

じれったいね 
船はどんどん沈んでいくのに 
もうすぐおぼれ死ぬかもしれないのに
今をまるごと生きなくてはならないときなのに

しょうがないひとね
あなたには今しかないの
他人まかせにはできないの
神さまなんてやって来ないの

是諸法空相
ことばは幻想を生み
どこを裏返してみても幻想
罠だとわかっていても嵌まってしまう罠

だからいってるじゃないの色即是空
そこにトンネルを掘るしかないじゃないの
その徒労を生きるよろこび歌うしかないじゃないの
その虚無を歌って反転させるために生まれてきたのじゃないの

歌え歌え咲け咲けみだれ咲け 
さくら花 さくら花 
空即是色のどんでんがえしの
花ざかり 花ざかり

 

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March 17, 2008

如是我聞 のうた

  あらかみさんぞう

  1、坐る


  坐禅の坐の字は
  人と人が土の上に向かい合うと書く

  坐るのは
  出会うこと

  やっぱり
  見えてきた

  その声が
  聴えてきた

  私が修羅なら その男は菩薩である
  私が菩薩なら その女は修羅である


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March 13, 2008

林檎の木と皿の伝言


あらかみさんぞう 


また
出かけるの
遠くまで行くの
幻を追いかけ
這いまわるの
そう

じゃ
この林檎の木の苗をあげる
水やりを忘れないでね
迷ったら木のほとけに聞いてね
眠る前に家中のお皿を空っぽにして並べておくといいね
幸せが盛りつけられるかどうか楽しむのね

こんどは
アタマの無駄遣いをやめなくちゃ
考えても仕方のないことは考えないようにしなくちゃ 
コトバの毒には気をつけなくちゃ
悩みを悩ませ 病気を引き寄せ 無明に踊らせ
あなたのいのちを傷つけるから

イヤなやつとかダメな私とか  
そんなことできるわけないよとか 
またやっちゃったとか  
もう絶望だとか 
私はひとりぼっちだとか
すぐにスタンプを押すのはやめなくちゃね

怖れなくていいの
苦しみはよろこびのためにあるのだから
壊れるたびにあなたが生まれているのだから
死を経験することはあなたにはできないのだから
ただ今を生きるよろこびをわれを忘れて生きるのだから

愛するひとの喜びをよろこびなさいね
そのひとの苦しみをくるしんではいけないのね
冷たいひとはあなたを求めているのね
怒ってるひとは必死にあなたを求めているのね
欲しがらなければ傷つくことはないのにね

目の前のひとに生きものに物ごとに
あなたを捧げてしまうのね 
なにもかもあげてしまうのね
え なんのために? なんのためでもない目的なんてない
え いいことある? なんにもない

むかし印度から達磨大師がやってきた
仏教に帰依し寺院を建て僧を育成した梁の武帝が訊いた
私にはどんな功徳があるか 
どんな御利益があるか
達磨は答えた 
無功徳 なにもない

武帝はむっとした 
では 仏教とは何なのか
達磨は答えた 
廓然無聖 
聖も俗もない空っぽ 
雲一つない青空のようなものですよ

武帝はむかっ腹をたてた
お前はお前は一体ナニサマだ 
達磨は言った 
不識 わしゃ知らん 

今日はいい日だね
今日は出発日和だね
遠くまで
行ってらっしゃい

雲一つない青空が広がっている
明日は世界が滅びるかもしれない
それでもあなたは林檎の木を植える
空っぽのお皿が並べられる
そこになにが載るのか載らないのか 
誰も知らない   

あらかみさんぞう2007

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March 12, 2008

あらかみさんぞう詩と俳句とエッセイ

あらかみさんぞう詩と俳句とエッセイとしてブログを再開します。
また読んでもらえるとうれしいです。

詩集「暗夜飛行」を上梓後も、いろいろの作品を書きました。
いろんな人からいろんな言葉をもらいました。

あらかみさんぞう「生き方塾」という講座を鎌倉で毎月一回開いています。
自分が学ぶため、といったほうがいいかもしれませんが。

そのほかいろいろやっています。
俳句は去年12月から始めました。

なにしろ好きなこと、好きなとき、好きなように、の私ですから
自分でも先の予測はできないところがあります。

というわけで、書き込みを歓迎します。


         あらかみさんぞう

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